絵具は何からできているのか?
絵具は何から出来ているのか?
その仕組みを知ると、いろいろなことが見えてきます。
そして、水彩絵具とアクリル絵具の特徴についても書きます。
自分に適した絵具を選ぶ上で参考にして下さい。
絵具とは?
絵具は色の粒である(顔料)と「バインダー」という糊(のり)の役割をするものから作られています。
色の粒(顔料)は、みんな同じです。
糊(のり)の役割(バインダー)の違いが絵具の種類の違いです。
顔料はほとんど同じです。
「顔料」+「アラビアゴム」=水彩絵具
「顔料」+「アクリル樹脂」=アクリル絵具
「顔料」+「乾性油」=油絵具
「顔料」+「水性アルキド樹脂」=水性アルキド樹脂絵具(アキーラ)
ちなみに、高級な絵具ほど、この色の粒(顔料)が多く入っているとされています。
水彩絵具の特徴
水彩絵具はまずは、水で溶けるので扱いやすいという特徴があります。
描くことが出来る素材としては、紙が中心となります。
そして「透明水彩」「不透明水彩」いう二種類の絵具があります。
1)透明水彩絵具(顔料+アラビアゴムの分量が多め)
透明水彩は、透明感を出したい絵や、「にじみ」や「ぼかし」を強調したい絵を描くときにおすすめです。
そして、透明水彩は重ねて塗るとセロファンのように下の色が透けて見えます。
上の画像では
1番目に黒ボールペンで矢印を描きました。
2番目に透明水彩絵具で赤いハートを描きました。(矢印が透けています)
3番目に黄色い透明水彩絵具で重ねて色を塗ると下の赤いハートと黒い矢印は透けて見えています。
————————————————————————
2)不透明水彩絵具(顔料+アラビアゴム少なめ)
不透明水彩は、透明水彩とは違い下に塗った色をおおい隠してしまいます。
水を少な目に使い、不透明水彩絵具では透かしは不要で絵は重厚で力強い表現をしたいときに使うことをお勧めします。
1番目に黒のボールペンで矢印を描きました。
2番目に赤いハートを描きました。(矢印はあまり透けていない)
そして画像ではわかり難いですがマットな質感で透明感がありません。
3番目に黄色い不透明水彩で塗りますと、透明水彩と比べて透けていないのがわかります。
水分を多くすると透けますが、透けないのが特徴です。
アクリル絵具の特徴
アクリル絵具も水彩絵具と同様で水で溶かして使う絵具です。
そして、特徴は3つあります。
1つ目は速く乾き乾くと耐水になるという点です。
2つ目は紙のみではなく色々な物に描くことが出来ます。(木、プラステック、石、布)
3つ目は絵肌(えはだ)絵の表面を盛り上げたり、艶を出したり、艶を消したりという工夫が出来るという点です。
上記は紙に描いたのですが、赤いハートの描いた後に黄色の色を塗りました。
乾くのが速いので黄色の絵具がスムーズに塗ることが出来ました。
アクリル絵具は乾くととれませんので、洋服などを汚さないように気をつける必要があります。
私などは、筆を洗い忘れてダメにしてしまったことも度々あります。
昨今のプロの作家ではアクリル絵具を使う方が一番多いのではないかと思います。
まとめ
絵具の種類はバインダーの違いで色の粒はみな同じです。
水彩絵具には2種類「透明水彩」と「不透明水彩」。
アクリル絵具も水で溶かして描くことが出来る絵具です。
それぞれの特徴を理解し適した絵具を選ぶことが大切です。
まずは、一種類の絵具を選ぶことをおすすめします。
もし今お持ちの絵具があれば、その絵具の特徴を再度確認することが上達の一歩になることもあります。
ご参考になさってください。
次回は、水性アルキド樹脂絵具、油絵具、アクリル絵具について深堀りして行きます。